TOEICの英語は、主にビジネスシーンで実践に使えるものが満載です。しかし、本当にネイティブスピーカーが話している英語に比べたらめちゃめちゃ綺麗で聞き取りやすい内容です。
なので、ここではTOEICの点数と日常英会話の相関性について話しますが、TOEICの点数から想定する英会話力は辛めに考えるのがちょうどいいと考えています。ちなみにTOEICのスコアと英会話力についてはTOEICも見解を出していますが(TOEICスコアとコミュニケーション能力レベルとの相関表)、本記事ではあくまで私の経験値からの話を書きます。
目次
TOEICスコア10~395点
このスコアの人は、TOEICのリスニングが呪文のように聞こえてほとんど理解できていない人です。リーディングもチンプンカンプンという表現がぴったりなはずです。 よって、日常英会話でもどんなにゆっくり話してもらってもほとんど分からない状態です。相手が気を利かせて筆談をしてくれてもさっぱりな感じです。
TOEICスコア400~495点
このスコアの人は、TOEICのリスニングでは少々聞き取れる「単語」が出てきますが、断片的に聞き取れているだけで、意味まではあやふやなのでTOEICのひっかけにまんまと引っかかる場合が多いです。
リーディングもちょいちょい「知っている」単語を見つけて、想像で情報を穴埋めして解いているので、解けたのかたまたま当たったのかがわかりにくい状態です。よって、日常英会話でもネイティブスピーカーの話のうち知っている単語をちょっと聞き取れる程度です。むしろその聞き取ってしまった単語に引っ張られて他の部分に集中できず、結局何を言いたいかわからない状態です。ただ、”rest room!” “water, please”など単語だけで何とか意思を伝えることはできます。
TOEICスコア500~595点
このスコアの人は、TOEICのリスニングではある程度、ちょこちょこ聞こえるところが増え、リーディングも簡単な問題であれば解ける方です。全体としては確実に解けているところが1割から2割、あやふやなところが6割から7割で、まったく手が付かない、全く歯が立たないというところが大体2割から3割という方のスコアです。
よって日常英会話では、ネイティブスピーカーが話しているうち単語をちょいちょい聞き取れる程度ですけれども、おおよそなんとなくこう言っているのはないかという予測は付けられるという感じです。しかしその予測もしっかりと当たるときもあれば、当たらない時もあるという状態です。
仮にネイティブスピーカーが何を言っているのかおおよそ理解できたとしても、それに対する返答はほとんど口を開けても何も出てこないという状態の方が多いように見られます。おそらく海外に結構興味があって海外旅行に言ってうなだれて帰ってくるのはここのフェーズの人が多いのかなという様に思います。
TOEICスコア600~695点
このスコアの人はリスニングやリーディングで聞き取れるところ、分かるところが増えてきます。おおよそ確実に解けているかなというところが大体3割から4割くらい、他あやふやな感じ。そして全く歯が立たないところも1割弱くらいあるかなという感じがします。なので、私の感覚で日常英会話で言うと、言われたことはゆっくりしゃべってもらえればおおよそなんとなく分かるという感じです。
相槌やアイコンタクトも適切に出来るけれども、やはり依然自分が言いたいことを言おうとすると口が開いてなかなか言えない。けれども3つの英単語を使った文章は何とか言えるというような方が多いように見受けます。まったく知らないジャンルになるとまた英語が呪文の状態に戻ってしまうという感じで、やはり語彙の少なさが少しご自身でも自覚されるスコアかなと思います。単語さえ覚えれば・・とおっしゃる方が多いのはこのスコアの方です。
TOEICスコア700~795点
ここら辺まで来ると、TOEICのリスニング・リーディングは5割から6割くらいはある程度確信をもって解けている方が多いかなあという気がします。そして場合によってはもっと確信を持ってテストを終えたにもかかわらず、もしかしてこれ800点いったんじゃないかと思っていて、スコアが帰って来たら、「あれ、700点台だった」という自分が思っていた点数よりも50~100点位少ないという方もこのレンジの中にはいらっしゃるんじゃないかなと思います。
これはどういうことかと言うとですね、なんとなく内容が分かり最低限の英語ではしどろもどろかもしれないけど何とか意志を伝えられる、また人によっては会社で英語案件の仕事を何とかこなしている方もこの点数の間に入っていると思うんですけども、なぜじゃあそれだけ英語を使えているのにTOEICではこのスコアになっているのかと言うと、細かいところが詰まっていない、要は詰めが甘い状態の方がこのスコアでは非常に多いです。
代表的なカーピーマシーン(copy machine)、コピー機ですね、が選択肢に出てきて、カーフィー(coffee)が出てくると引っかかる方がいらっしゃると思うんですけども、これは極端な例ですけど、このようなひっかけ問題はTOEICにいっぱいあるので、そこに知らず知らずのうちに引っかかっているという結果、このスコアに落ち着いていて、もうちょっと自分は出来るのになという感覚が残る方です。
対策としては、やはり日常英会話だとある程度必要な単語とかは出てくるんだけれども、とっさに5W1Hが使えなかったりとか、3単元のSが抜けてしまったり、theやaなどの冠詞が抜けたり、完了形などの時制の使い方がいまいち適切でなかったりという感じです。つまりコミュニケーションは最低限取れるけれども、正しい英語が少しあやふやな方が多いかなという様に見受けています。
TOEICスコア800~895点
このスコアの人たちというのは、一般的に日本では英語力はかなり高いほうに入ります。おそらくセンター試験ではほぼ確実に180点以上位は取っていたんじゃないかという方たちですね。
会社などでも読み書きの英語はかなり得意なはずです。かと言って話せるかというと、別の問題になってきています。これぐらいのスコアを取っても全然話せない方っていうのは実際いらっしゃるわけなんですけども、これは結局どういうことかというとですね、これだけの点数を取れるのに話せない場合はですね、話す練習をしていないだけなんですね。
なので何が起こるかっていうと、このスコアを持っていても日常英会話に放り込まれたときに口を開けても何も出てこないという方も実際いらっしゃいますが、少し日常英会話の練習をしたり、TOEICから離れてリアル英語をおぼてたりするという作業をするだけで一気に伸びる人達っていうのがこの層です。
なので世間一般で言うと、こんなに高いスコアを取っているのにしゃべれないってしばしば揶揄される方たちですが、やはり非常にポテンシャルが高くて、ちょっと勉強するとポーンと英会話が伸びるという非常に勿体ないかつ非常にポテンシャルのある層です。
TOEICスコア900~990点
ここまでくると、なぜこのスコアを取れるかっていうとリスニングはほぼ100%聞き取れていて、リーディングもパート7の塗り絵がほとんどない、あったとしても2,3問という人たちがこのスコアに入ってきます。ということはこの方たち何が起こっているかというと、まず耳はしっかりと聞き取れている、そしてTOEICのひっかけにも引っかからないので、文法や正しい英語を操る基礎知識をしっかりと持っているということになります。
ただやっぱりこのスコアでも話せない人っていうのはいっぱいいるんですけれども、これは前項のTOEICスコア800~895点の人たちと一緒でただ話すトレーニングをしていないというだけなんですね。で、このスコアまで来ると前項のTOEICスコア800~895点の人よりも、本当にちょっと練習するだけであっという間に話せるようになります。
しかもこの点数の層の人たちが話せるようになると、どういうことが起こるかっていうとですね、少し複雑なディスカッションが出来たりとか自分の専門についてしっかりと説明が出来たりとか、少々難しめのニュース媒体も分かるという感じになってきます。
ただTOEICでこれだけのスコアを取っていて確かにレベルが高いんだけれども、ネイティブたちが使っている本当のリアルな英語はやはりこれとは別問題なので、そこだけ聞こえない、そこだけ読み取れないということは起こります。なので別途、例えばYoutubeや映画やドラマなどでリアルな英語を覚える必要がありますが、ここまで出来ている人はそれもおそらくすぐに習得できるのではないかということで非常に期待が持てるスコアです。
私は500~595点の間です。
Yukiさんの考察はバッチリ当たっています。。。
最近スカイプレッスンを受けましたが、相手の話していることが理解できず、せっかく用意したフレーズたちを使えずがっかりしたばっかりです。
唯一繰り出したフレーズがばっちりだったようで、相手の反応がすごくよかったのが一番のよりどころであり、こういう状態を常に経験していきたい、という思いがはっきりとしました。こちらのサイトに書かれていることをしっかりと習得して、自分の理想とする英会話ができるようになり、TOEICも自慢できる点数をとります。